三軒茶屋のパブリックシアターへ、事前情報も全くないまま当日券でぶらりと鑑賞。
コンテンポラリーダンス。
人間、ムシ(ダンゴムシ?)、宇宙人が登場人物らしいけれど、終始???の連続。。。
しかし最後、鳴りやまない拍手。ブラボーらしき絶叫の声。ちらほらと、そして隣りの女の人もスタンディングオベーション。
後から貰ったパンフレットを読んでみる。
麿赤兒氏のインタビュー
「観る人の想像力によって、いろいろな受け止め方ができる」
この部分をみて、舞台で起こった出来事を整理していくうちに、自分なりの解釈が何となく見えてきた。
人間の動きや叫び声が狂気めいたものを感じさせているのは、地球の中で環境を変え自分勝手に生きようとすることの愚かさや、奇妙さ、おかしさを表しているのだろうか。
逆にムシたちは静かで、自然の流れに逆らわずに生きているような表現の仕方を感じさせた。
僧侶らしき人物が出てくるが、仏教は自然や調和に重きを置く宗教。その僧侶の導きを人間がないがしているような場面が出てきたりする。
最初は無力な描き方のされていたムシだが、最後は地球の覇者という感じで力強くなっていく。
他に麿赤兒氏のインタビューで気になった部分。
「音楽家でも画家でも、表現というのは一つの翻訳だと思うんだ。世界というものを自分なりに翻訳する。自分の体のどの部分を通してどう翻訳していくか。だから表現はいろいろ違って面白い」
自分の頭に浮かんだことを人に伝えたいときに、表現という事に対して自分が考えていたことと、同じような事を言っていた。
しかし麿氏、71歳とは思えない動き!
テレビで時々見かけるくらいにしか思っていなかった人物だけど、考えていることもやっている事も刺激を受ける事が知れば知るほど多く、思いがけない収穫だった。
ーパンフレットよりー
700万年余り、君たちの誕生以来、
ワレワレは君たちへのコンタクトを試み続けてきたが、
遂に今日に至るまで、ワレワレの信号を理解することが出来なかった。
その能力があったにもかかわらずだ。
ワレワレは君たちを見離すことにした。
既にワレワレは、地球というホシの他の生物との交流を始めている。
彼等はワレワレの信号の解読能力とその実行力において、大いに優れている。
君たちの生存にはもはや感知しない。
危ないぞ!